# 100 サルティンボッカ / フライパンひとつで出来る。ローマの郷土料理

# 100 サルティンボッカ / フライパンひとつで出来る。ローマの郷土料理

◆サルティンボッカ / saltimbocca、saltimbocca alla romana
仔牛肉の薄切りを用いて作られる料理の一つで、『口に飛び込む』、『口の中で跳びはねる』と言う意味の料理。
ローマ発祥と言われ、ローマ風の本来の作り方は、仔牛肉でセージ、生ハムを巻き上げて白ワインとバターで調理された物。
近年では、薄くのばした仔牛肉の上にセージを敷いて、上から生ハムを被せてセージを肉とハムで挟み込んで焼き上げられたスタイルが多い。
当地では、特に家庭では、現在も巻いて作られたり、仔牛肉にハムとセージを乗せて焼かれるスタイルが多い。
日本では、仔牛肉の代わりにポークのロースやフィレ肉を使って作られることが多い。
Saltimbocca、saltinboccaとも呼ばれている。

肉の食感をしっかりと感じる様にフィレ肉は、厚めで仕上げています。
お好みで薄くのばして仕上げても良いでしょう。

<材料:4人分>
・ポークフィレ肉:80g程度のブロック×4枚
(80g程度のロース肉を使っても良い。)
・生ハム(薄切り):4~8枚
・強力粉:適量
・白ワイン:120ml
・バター:70g
・セージ:8枚
・塩、胡椒:適量

💡
-フィレ肉以外にロースを使っても良いでしょう。
-生ハムはお好みの物を使うと良いでしょう。
-ハムの塩味があるので、フィレ肉には塩を打ちません。
-セージは是非、フレッシュの物をお使い下さい。
-チキンブイヨンを50ml程度加えても良いでしょう。
 (チキンブイヨンを使う場合は、白ワインを100ml程度にすると良いでしょう。)
-強力粉とありますが、薄力粉でも良いでしょう。
-バターを40g分量とし、不足分量をオリーブオイルを使っても良いでしょう。

<作り方>
1.フィレ肉を80g程度の大きさに切り分ける。
 (1本のフィレ肉を使っているので、4人分をカットする。)
 (カットされたロース肉を使う場合は、この手順は省略。)
2.{1}のフィレ肉それぞれの中央部に切り込みを入れて、左右に観音開きにする。
3.{2}のフィレ肉を肉叩きで叩いて5mm程度の厚みに伸ばす。
4.{3}のフィレ肉に胡椒を打つ。
 (生ハムの塩味があるので、塩は打たない。)
5.{4}のフィレ肉に生ハムを乗せて、ハムの上にセージを乗せる。
6.{5}の肉とハムとセージがバラつかない様に爪楊枝などで固定する。
7.{6}のフィレ肉の裏側だけに強力粉を塗す。
8.フライパンに30gのバターを加えて熱し、{7}のフィレ肉を並べていく。
 (オリーブオイルを使う場合は、この手順でバター40gを残した分量とオリーブオイルを加える。)
9.強火で裏側に焼き色が付く様に焼く。
10.{9}のフィレ肉が5部通りまで火が通ったら、蓋をして蒸し焼きにして、肉に火を通す。
11.{10}のフィレ肉を容器に取り出して冷めない様に保温しておく。
12.フィレ肉を焼いたフライパンの灰汁などを取り除き、火を止めて白ワインを注ぎ入れる。
 (ブイヨンを使う場合は、この手順で白ワインと共に加えて煮詰める。)
13.{12}を強火にかけて、半量程度になるまで煮詰める。
14.{13}の火を止めて、残りのバターを加えて余熱で煮溶かしてソースとする。
 (塩味を加えたい場合は、この手順で塩を加えると良いでしょう。)
15.フィレ肉の爪楊枝を取り除いて盛り皿に盛り付け、{14}のソースを流しかけて、熱い内に供する。

◆sauge / ソージュ(セージ)。
シソ科に属する(あきのたむら草属)多年草の香草。
原産地は地中海沿岸の植物で主な生産地にはヨーロッパ、ロシア、カナダ等があり、
語源はその薬用効果に由縁する、ラテン語salvus(~を傷つけずにの意)からsalviaとなった。
70cm程度にしか育たないが、短い柄の先に3~5cm程度の細長い楕円形で対生する葉が付く。
葉は産毛の様な軟毛に覆われ灰緑色。
開花前直前(夏に青紫色の花を咲かせる)に、葉の収穫を行い、刈り取った穂先、葉は生又は乾燥させて使う。
香りは強く、ほろ苦さを含み、その種類は様々有るが、殆どの種は肉の臭み消しなどに用いられる。
消化促進の作用も有り脂肪の多い食材などとの相性が良く、豆料理、緑黄野菜、挽肉料理、特にソーセージ類の料理には欠かせない香草の一つで、南フランスやイタリア料理にはよく使われる香草でもある。
他にチーズの加工品、酢に漬け込んで風味を付けたり、ワインやビールなどの風味付けなどにも用いられ、代表的なイタリアのヴェルモットワインに使われる香草構成の一つでもある。
古代ヨーロッパでは、スパイスが伝わる以前から万能薬として(主に発汗を押さえる芳香性煎じ薬に用いられていた)、使われていた香草で、最も古い香草の一つでもある。
grande sauge(グランド・ソージュ)→大セイジと言われ、枝分かれの多い茎を持ち葉は横長で葉厚も分厚い。
petite sauge de Provence(プティット・ソージュ・ド・プロヴァンス)→プロヴァンスの小さいセージ。グランドソージュよりも葉が小さく葉の色が最も白く香りはグランドソージュよりも強く、セージの中では最も珍重されている種。
sauge de Catalogne(ソージュ・ド・カタロニア)→カタロニアのセージ。プロヴァンスの物より更に小さい種類。

◆参考文献◆
Encyclopédie de la Gastronomie Française
Le Guide Culinaire
Larousse Gastronomique
Larousse dictionnaire de la cuisine française
Dictionnaire des termes de la gastronomie Française
Dizionrio della cucina Italiana
Les bases techniques de la cuisine Française
Dictionnalre des Termes de la Patisserle Française
Histolre Naturelle&Morale de la Nourriture
Histolre de la cuisine et des cuisinfrs
Français facile pour la cuisine
Français facile pour la pâtisserie
Encyclopédie des Fromages
The Encyclopedia of cookig and food
The dictionary of cookery terms

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